年老いた両親と

 帰省している息子を夕方、僕の両親に会わせた。それにしても父母共に老いたなあと感じる。まあその分僕自身も比例して老いつつあるのだが。父78歳、母76歳。
 父は腰が悪くて最近は歩行の時に杖の助けを借りている。しかし、頭の方は全然衰えがなくしっかりしている。もともと頭はいい方なので、何かわからないことがあり質問すると結構正確に教えてくれる。考え方もしっかりしているので、そう言う意味ではまだまだ頭脳は現役だ。母も多少腰が曲がって年寄りらしくなってきているが、健康状態は問題がなく家事もこなしているので現役。現役でないのは仕事や趣味などを通じて社会のなかに接点が十分あるかないかだけ。
 こうして文章で自分の両親を描いてみるとなかなかいい年寄りをしていると理解できる。だからそんなに問題があるわけではない。いやいや、僕なんかよりもよっぽどしっかり生きているな。
 でも五月の連休の中で『そろそろ息子達は会いに来てくれるのではないか』との期待感が高まっているのになかなか連絡を僕がしないもんだから電話がある。で今日はもともと帰省中の息子を連れて両親に会わせるつもりだったから、特に母からすればやっと来てくれた!という思いだったに違いない。

 

 僕も当然70歳、80歳と生きていれば年齢を重ねる。どんな年寄りになるかがこれからの僕の課題だ。
自分の両親がどういう思いで今過ごしているのかをよく観察してみることは僕の生きた教材だろう。
時間の許す限り親孝行をしていく。そんな思いをますます強くした今日このごろ。